ハイスクール・カンパニー
横浜みなとみらい地区、
30階のタワーマンションから
港を見下ろす風景。
一目見て、
この景色が気に入った。
それにここは、
カルフォルニアのロングビーチの港の景色によく似ている。
理貴が日本に戻ってくるにあたって、
横浜の地を選んだのは偶然ではない。
今から150年ほど前、福井藩士だった理貴の祖先が藩命によりこの地で、
外国人相手に貿易を始めた。
横浜の開港記念館辺りに始めた、小さな店が、その後の内藤グループの出発点である。
理貴の祖先の一人の若者が、海外貿易が盛んになったこの横浜の港にやってきて、
武士という身分を捨て、生糸を扱う貿易商になった。