ハイスクール・カンパニー
「異論は無さそうだな。じゃあ、牧瀬さん、明日からお願いします」
中央の王子様が頭を軽く下げた。
「あの…会社の方は?」
伊都は周りをきょろきょろする。
どこかに大人が隠れていないか確かめた。
「えっ?」そこにいた全員が、
伊都を見る。
「あの… 結果は後日って…
もっと偉い人が、決めるんじゃないんですか?」
表情を変えなかった、王子様が笑った。
「牧瀬さん、わが ハイスクールカンパニー社の代表は、俺、内藤理貴だよ」
「みんな、高校生…じゃあ…ないですか…」
「そうだけど」
理貴が、そっけなく答える。
「何だよー知らないで来たのか?」
ケンサクが笑う。
「ごめんなさい。
私、時給の所しか見てなくて…」