ハイスクール・カンパニー
来栖は、静かにオフィスに入った。
まだ、夜は完全に明けていない。

薄暗い中、リビングで理貴が起きてくるのを待つ。

理貴の説得を試みるなら、目が覚めてすぐ、あのコンピューターみたいな頭が動き出す前がいい。

あの頑固者は、一度判断したら、てこでも動かない。

間違っても焦って中途半端にはなしだしてはいけない。

来栖はそのために、理貴が目を覚ます、朝五時にオフィスにやってきた。

仕方ないから、昨夜から寝ないでここに来た。

いったい、なんだってこんな年寄りみたいに早起きしてるんだ、こいつは。

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