あの空の君へ
第五章
♠真実
琉side
「ただいまぁ。」
「琉(るい)!?」
「律!?」
「帰ってきたんだ。」
「うん、香どこ?」
「病院だけど」
「なんで?怪我でもしたの?」
「違うよ。まぁ、病院だから。じゃあ、私行くわ。」
「うん。じゃあ」
俺はすぐに病院に行った。
病院についたら運よく香の後ろ姿が見え、追いかけた。
「香!」
「琉!?」
「久しぶり。」
「ほんとだな。」
「誰か知り合い病気?」
「あ、まぁ。部下が。」
「にしても、やりすぎじゃない?看病なんて。何か特別なことでも?」
「いや!違う!」
「ふーん、まぁいいけど。とりあえず行こ。」
「え、琉も来るの?」
「当たり前だろ?訳わかんねぇこと言ってねぇで行くぞ。」
「あ!ちょ!」
「結衣ー?」
結衣って新の…。
「こんにちは、香の双子の琉でーす。よろしくね。」
俺は結衣ちゃんにハグをした。
「おいっ、ちょっ、お前!」
「…あ、あの。」
「あー、ごめんごめん。向こうではこれが挨拶なの。」
「向こう?」
「あ、俺パリでスタイリストやっててね。」
「なるほど、よろしくお願いします。」
「で、香は何でそんなに焦ってるのかな?」
「別に焦ってないし!」
「あー、っそ。じゃあ俺はもう1人の弟に会いに行ってくるか!」
「もう1人の弟?」
「あ!それは…!」
「新だよ?え?知らなかったの?」
「え…嘘。と言うことは香さんは新のお兄さん…?」
「うん。香言ってなかったの?」
香は頭を抱えて座り込んだ。
バッ!!!
結衣ちゃんは病室を走っていってしまった。
「結衣!!!」
香は目に涙を溜めて彼女の名前を叫んだ。
「香、何があったか話して。」
「…おう。」
「昔さ。新が結婚する前に結衣を家に連れてきた時に一目惚れしたんだ。」
「弟の彼女に?」
「うん。ダメだってわかってたのに、止められなかった。」
「それで?」
「新がコンビニに行ったんだよ。結衣を置いて。
外寒くてさ、かわいそうだって言って。
なんかあったら、頼むわって言われて。
それで俺、結衣とこの家に2人だと思ったらいてもたってもいられなくて。
俺結衣のいる部屋に行ったんだよ。
そしたら俺、結衣の事押し倒しちゃって…。それで、泣かしちまったんだよ…。
その後すぐに新が帰ってきて。でも、結衣がかばってくれて。」
「そういうことか。だから、言わなかったのか。言ったら避けられると思ったから。」
「…、うん。俺、どうしたらいい?…琉。」
香は見たことのないくらい悲しい顔をして、大量の涙を流していた。
コン。
「琉?」
俺は香の頭を突いた。
「辛かったな。でも、押し倒すのは違ったと思うぞ。それからどうするかはお前が決めることだ。でも、まずは謝るべきだな。結衣ちゃんと新に」
「新は…謝れない…。」
「なんで?」
「死んだんだよ。アイツ。6年前に。」
「え、そ、そうか。」
「黙っててごめん。言おうとしたけど仕事忙しいと思って…。」
「いや、いいよ。線香あげに行くよ。」
「わかった。先帰ってて、俺結衣と話してくるから。」
「おう、頑張れよ。」
俺は病室を後にした。
琉side
「ただいまぁ。」
「琉(るい)!?」
「律!?」
「帰ってきたんだ。」
「うん、香どこ?」
「病院だけど」
「なんで?怪我でもしたの?」
「違うよ。まぁ、病院だから。じゃあ、私行くわ。」
「うん。じゃあ」
俺はすぐに病院に行った。
病院についたら運よく香の後ろ姿が見え、追いかけた。
「香!」
「琉!?」
「久しぶり。」
「ほんとだな。」
「誰か知り合い病気?」
「あ、まぁ。部下が。」
「にしても、やりすぎじゃない?看病なんて。何か特別なことでも?」
「いや!違う!」
「ふーん、まぁいいけど。とりあえず行こ。」
「え、琉も来るの?」
「当たり前だろ?訳わかんねぇこと言ってねぇで行くぞ。」
「あ!ちょ!」
「結衣ー?」
結衣って新の…。
「こんにちは、香の双子の琉でーす。よろしくね。」
俺は結衣ちゃんにハグをした。
「おいっ、ちょっ、お前!」
「…あ、あの。」
「あー、ごめんごめん。向こうではこれが挨拶なの。」
「向こう?」
「あ、俺パリでスタイリストやっててね。」
「なるほど、よろしくお願いします。」
「で、香は何でそんなに焦ってるのかな?」
「別に焦ってないし!」
「あー、っそ。じゃあ俺はもう1人の弟に会いに行ってくるか!」
「もう1人の弟?」
「あ!それは…!」
「新だよ?え?知らなかったの?」
「え…嘘。と言うことは香さんは新のお兄さん…?」
「うん。香言ってなかったの?」
香は頭を抱えて座り込んだ。
バッ!!!
結衣ちゃんは病室を走っていってしまった。
「結衣!!!」
香は目に涙を溜めて彼女の名前を叫んだ。
「香、何があったか話して。」
「…おう。」
「昔さ。新が結婚する前に結衣を家に連れてきた時に一目惚れしたんだ。」
「弟の彼女に?」
「うん。ダメだってわかってたのに、止められなかった。」
「それで?」
「新がコンビニに行ったんだよ。結衣を置いて。
外寒くてさ、かわいそうだって言って。
なんかあったら、頼むわって言われて。
それで俺、結衣とこの家に2人だと思ったらいてもたってもいられなくて。
俺結衣のいる部屋に行ったんだよ。
そしたら俺、結衣の事押し倒しちゃって…。それで、泣かしちまったんだよ…。
その後すぐに新が帰ってきて。でも、結衣がかばってくれて。」
「そういうことか。だから、言わなかったのか。言ったら避けられると思ったから。」
「…、うん。俺、どうしたらいい?…琉。」
香は見たことのないくらい悲しい顔をして、大量の涙を流していた。
コン。
「琉?」
俺は香の頭を突いた。
「辛かったな。でも、押し倒すのは違ったと思うぞ。それからどうするかはお前が決めることだ。でも、まずは謝るべきだな。結衣ちゃんと新に」
「新は…謝れない…。」
「なんで?」
「死んだんだよ。アイツ。6年前に。」
「え、そ、そうか。」
「黙っててごめん。言おうとしたけど仕事忙しいと思って…。」
「いや、いいよ。線香あげに行くよ。」
「わかった。先帰ってて、俺結衣と話してくるから。」
「おう、頑張れよ。」
俺は病室を後にした。