あの空の君へ
♠繋がる、崩れる
次の日2人は別れた。
たった1ヶ月それだけの時間、
付き合っていた2人。
私にはとても長く感じた。
でも、それでも私は嬉しかった。
こんなことで喜ぶなんておかしいって自分でも思うけど純粋に嬉しかった。
それから私は前みたいに話しかけた。
私のこの想い受け取って欲しくて、
分かって欲しくて、ただそう願って…。
そんな日々が3ヶ月ほど続いた頃、
1月に私は新くんに告白することに決めた。
凛はもちろん他の子も応援してくれた。
私は新くんを呼び出した屋上で1人待っていた。
1月だからか私に向かって吹く風は冷たかった。
「新くん、ずっと前から好きでした。
付き合ってください。」
少しの沈黙があり、新くんが口を開いた。
「うん。いいよ。」
でも、なぜか新くんは顔を向けずにずっと下を見ていた。
不思議に思ったけど付き合えた喜びが大きくてそんなの気にしていなかった。
それから、デートに行ったり、一緒に帰ったりもした。
「あのさ…。」
隣にならんで歩いていた新くんが前を見たまま話しかけてきた。
「ん?なに?」
「名前でよん…」
口の中でもごもごと話しているから後半部分が聞こえなくて私は聞き返した。
「ごめん、聞こえない。なに?」
新くんは足を止めてこっちを見た。
「名前で呼んでもいい?」
恥ずかしそうに聞く彼はとても可愛かった。
「うん、いいよ。」
私は微笑みながら答えた。
最初はお互い慣れてなくて、
間違えるたびに2人で笑いあって、
いつの間にか名前はもちろん呼び捨てが普通になっていた。
ある日、いつものようにデートに行ったときの事。
新がトイレに行っているとき
「ねぇ、君可愛いねぇ。」
「俺らと遊ばない?」
明らかにチャラい男の人が話しかけてきた。
「ごめんなさい。」
私が逃げようとすると
バンッ!!!
1人の男が、逃げようとした方向の壁に手をつく。
右には男が1人。
左にはもう1人の男の手。
後ろには壁。
逃げ場がなくなっていた。
「ちょっと…。」
私は少し睨むようにきつく言った。
「フッ。俺らと来てくれないと痛い目に遭うよ?」
腕を捕まれ連れていかれそうになったとき、
「おい、俺の女になんか用?」
「こいつどっかで…って高橋新じゃね?」
「あ、あの高橋新か!?やばい。逃げるぞ!」
不良たちは尻尾を巻いて逃げていった。
「大丈夫だったか?」
「うん。」
「よかった、結衣になんかあったら俺…。」
「考えすぎだよ。大丈夫だから。」
私はニコッと笑顔を見せた。
すると、新も安心してくれたように笑ってくれた。
それから楽しくデートに行った。
買い物に行ったり、プリクラを撮ったり、カラオケにも行った。
とても楽しかった。
こんな日がずっと続いたら…。
そう、思っていたのに…。
次の日、私は新と話したくて凛と新の教室に行ったとき
「アイツさー、付き合っててもつまんないんだよね。ヤらせてくれないし。体目当てだって気付かないかなー?フツー。じゃなきゃあんなやつと付き合ってねーよ。」
「アイツって誰?」
「ん?結衣。」
「最低だなお前。ギャハハハハ。俺は可愛いと思うんだけどな。」
え?新?何言ってるの?
新がそんな事言うわけない。
だって、新だもん。ね?
頭の中が真っ白になった。
私は思わず走り出していた。
すると隣にいた凛が私の名前を呼んだ。
「結衣!!!」
私はその言葉に反応せず、
屋上へ駆け上がっていった。
「大丈夫?」
凛が私に声を掛けた。
「大丈夫だよ。」
私は精一杯の、作り笑顔で凛に返事をした。
「大丈夫じゃないでしょ!私今から怒鳴りに行くから。一緒に来て。あんなやつ捨てればいい!」
凛、ありがとう。
心の中で何回も呟いた。
私は再び、新の所へ戻った。
「あんたなんか、彼氏じゃない。」
私はこれまでにしたことのないくらいキツイ、そして冷たい目でいい放った。
すると、
「うん。わかった。」
当たり前のように彼は言った。目も合わせず、下を向いて…。
好きだったけどふった。
もう、あんなやつ好きじゃない。
そう思いたかった。
次の日2人は別れた。
たった1ヶ月それだけの時間、
付き合っていた2人。
私にはとても長く感じた。
でも、それでも私は嬉しかった。
こんなことで喜ぶなんておかしいって自分でも思うけど純粋に嬉しかった。
それから私は前みたいに話しかけた。
私のこの想い受け取って欲しくて、
分かって欲しくて、ただそう願って…。
そんな日々が3ヶ月ほど続いた頃、
1月に私は新くんに告白することに決めた。
凛はもちろん他の子も応援してくれた。
私は新くんを呼び出した屋上で1人待っていた。
1月だからか私に向かって吹く風は冷たかった。
「新くん、ずっと前から好きでした。
付き合ってください。」
少しの沈黙があり、新くんが口を開いた。
「うん。いいよ。」
でも、なぜか新くんは顔を向けずにずっと下を見ていた。
不思議に思ったけど付き合えた喜びが大きくてそんなの気にしていなかった。
それから、デートに行ったり、一緒に帰ったりもした。
「あのさ…。」
隣にならんで歩いていた新くんが前を見たまま話しかけてきた。
「ん?なに?」
「名前でよん…」
口の中でもごもごと話しているから後半部分が聞こえなくて私は聞き返した。
「ごめん、聞こえない。なに?」
新くんは足を止めてこっちを見た。
「名前で呼んでもいい?」
恥ずかしそうに聞く彼はとても可愛かった。
「うん、いいよ。」
私は微笑みながら答えた。
最初はお互い慣れてなくて、
間違えるたびに2人で笑いあって、
いつの間にか名前はもちろん呼び捨てが普通になっていた。
ある日、いつものようにデートに行ったときの事。
新がトイレに行っているとき
「ねぇ、君可愛いねぇ。」
「俺らと遊ばない?」
明らかにチャラい男の人が話しかけてきた。
「ごめんなさい。」
私が逃げようとすると
バンッ!!!
1人の男が、逃げようとした方向の壁に手をつく。
右には男が1人。
左にはもう1人の男の手。
後ろには壁。
逃げ場がなくなっていた。
「ちょっと…。」
私は少し睨むようにきつく言った。
「フッ。俺らと来てくれないと痛い目に遭うよ?」
腕を捕まれ連れていかれそうになったとき、
「おい、俺の女になんか用?」
「こいつどっかで…って高橋新じゃね?」
「あ、あの高橋新か!?やばい。逃げるぞ!」
不良たちは尻尾を巻いて逃げていった。
「大丈夫だったか?」
「うん。」
「よかった、結衣になんかあったら俺…。」
「考えすぎだよ。大丈夫だから。」
私はニコッと笑顔を見せた。
すると、新も安心してくれたように笑ってくれた。
それから楽しくデートに行った。
買い物に行ったり、プリクラを撮ったり、カラオケにも行った。
とても楽しかった。
こんな日がずっと続いたら…。
そう、思っていたのに…。
次の日、私は新と話したくて凛と新の教室に行ったとき
「アイツさー、付き合っててもつまんないんだよね。ヤらせてくれないし。体目当てだって気付かないかなー?フツー。じゃなきゃあんなやつと付き合ってねーよ。」
「アイツって誰?」
「ん?結衣。」
「最低だなお前。ギャハハハハ。俺は可愛いと思うんだけどな。」
え?新?何言ってるの?
新がそんな事言うわけない。
だって、新だもん。ね?
頭の中が真っ白になった。
私は思わず走り出していた。
すると隣にいた凛が私の名前を呼んだ。
「結衣!!!」
私はその言葉に反応せず、
屋上へ駆け上がっていった。
「大丈夫?」
凛が私に声を掛けた。
「大丈夫だよ。」
私は精一杯の、作り笑顔で凛に返事をした。
「大丈夫じゃないでしょ!私今から怒鳴りに行くから。一緒に来て。あんなやつ捨てればいい!」
凛、ありがとう。
心の中で何回も呟いた。
私は再び、新の所へ戻った。
「あんたなんか、彼氏じゃない。」
私はこれまでにしたことのないくらいキツイ、そして冷たい目でいい放った。
すると、
「うん。わかった。」
当たり前のように彼は言った。目も合わせず、下を向いて…。
好きだったけどふった。
もう、あんなやつ好きじゃない。
そう思いたかった。