ともだち、こいびと、たいせつなひと

一瞬顔をしかめた佐々岡だったが、

「いや、姫菜ちゃんともー少し話したくてね?だけど、約束、守らなきゃいけないじゃん?だから、タイミングを計っただけよ、それに、ほら。俺、彼氏だしねー」


そう言いながら、また駅の方へ歩く佐々岡。

俺もその横を歩く。


「姫菜が誰かと付き合う事をとやかく言うつもりはないよ。だけど、姫菜を傷付けるのだけは許さないから。」


俺は一言そう言うと、じゃ!っと手を挙げ、佐々岡に背を向け走った。

俺の家へ入った姫菜の様子が気になってしょうがない。

家へ戻る途中、コンビニで姫菜の好きなプリンを買って、足早に帰路を急ぐ。
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