ともだち、こいびと、たいせつなひと


手を繋いで帰るいつもの帰り道。

当たり前のように車道側を歩くるーくんを
少し見上げながらにこっと微笑むと

ん?と首を傾げて微笑み返してくれる。


どっからどー見ても恋人同士の甘い雰囲気なんだけど、その境界線を越えたことは一度もない。

なんでだろう?

なんて考えるのを止めたのはとうの昔。

だって、姫菜に彼氏が出来たって、
るーくんに彼女が出来たって、
あたしたちの関係が変わることはないんだもの。


いつかお互い別の人を選んで結婚する日が来たって、きっと変わらない。

だから、考える必要ないもんね?
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