ドSな王様ひろいました⁈
「…目的地ナシか」
「…そういう時もあるわよ」
「じゃあ、俺に付き合え」
「…どこ行くの?」
「…やっぱりその服装は、嫌いだ」
「…は?」
眉をひそめる私なんて御構い無しに、とあるブランド店に入った。
…超高そうなんですけど。私には、到底払えないであろう金額に息を呑む。
「…これとこれ、試着しろ」
「い!いいわよ。こんな高い服買えな「黙れ、さっさと着てこい」
私の意見は簡単に却下され、服を押し付けた瀬名は、試着室に私を押し込んだ。
着て出ないと、瀬名に怒鳴られそうだと思い、渋々一着ずつ着て見せた。
「…今着てる服は、そのまま着て行く。最初の服と今着ていた服を袋に入れてくれ」
「ありがとうございます。かしこまりました。いち「ゴホッ…これで支払いは頼む」
「は、はい」
店員の声を遮るように、瀬名が言葉を発した。不思議に思いながら、私はもう一人の店員に、値札を切ってもらった。
店を出て、問いかけた。
「ねぇ瀬名」
「なんだ?」
「瀬名の苗字ってなに?いち…」
「…いち…市原瀬名」
「ふーん、そうなんだ。これ、貰っていいの?」
「当たり前だろ。俺が勝手に買ったんだから、気にせずに着ていればいい」
口は悪いけど、そんなに悪い奴じゃないのかも…
「…江藤さん?」
「…へ?…あ!…清水君」
…なんでこんなところで会うんだろう。
清水清春28歳。営業部の同期で、仕事を評価され、主任をしている。ゆくゆくは、営業部部長になる男。
そして…私の想い人。
「…そういう時もあるわよ」
「じゃあ、俺に付き合え」
「…どこ行くの?」
「…やっぱりその服装は、嫌いだ」
「…は?」
眉をひそめる私なんて御構い無しに、とあるブランド店に入った。
…超高そうなんですけど。私には、到底払えないであろう金額に息を呑む。
「…これとこれ、試着しろ」
「い!いいわよ。こんな高い服買えな「黙れ、さっさと着てこい」
私の意見は簡単に却下され、服を押し付けた瀬名は、試着室に私を押し込んだ。
着て出ないと、瀬名に怒鳴られそうだと思い、渋々一着ずつ着て見せた。
「…今着てる服は、そのまま着て行く。最初の服と今着ていた服を袋に入れてくれ」
「ありがとうございます。かしこまりました。いち「ゴホッ…これで支払いは頼む」
「は、はい」
店員の声を遮るように、瀬名が言葉を発した。不思議に思いながら、私はもう一人の店員に、値札を切ってもらった。
店を出て、問いかけた。
「ねぇ瀬名」
「なんだ?」
「瀬名の苗字ってなに?いち…」
「…いち…市原瀬名」
「ふーん、そうなんだ。これ、貰っていいの?」
「当たり前だろ。俺が勝手に買ったんだから、気にせずに着ていればいい」
口は悪いけど、そんなに悪い奴じゃないのかも…
「…江藤さん?」
「…へ?…あ!…清水君」
…なんでこんなところで会うんだろう。
清水清春28歳。営業部の同期で、仕事を評価され、主任をしている。ゆくゆくは、営業部部長になる男。
そして…私の想い人。