ドSな王様ひろいました⁈
そんなこんなと話をしながら、営業部のオフィスに入ると、それぞれのデスクに座り、仕事を始めた。
今日も、事務処理が多く、あくせくと働いた。…ふと、向かいの女子社員に目が行くと…。
仕事もしないで、携帯をいじっている。カチンときた私は、その子に喝を入れようと立ち上がろうとしたが、誰かが私の肩を掴んで座らせた。
パッと振り返ると、そこには優しい笑みを浮かべた清春の姿が。
清春は、向かいにいる女子社員のデスクの上に、ドサドサっと、書類の束を置いた。
勿論、女子社員は目を丸くしている。
「…これ、書類の整理お願いしますね」
「…これ、全部ですか?」
「そうですよ。なんだか暇そうなので、よろしくお願いします」
にこやかにそう言った清春は、何事もなかったかのように、自分のデスクから鞄を取ると、ボードの自分の名前を裏返し、『外回り』と書くと、オフィスを出て行く。
私は慌ててそれを追いかけた。
「…清水主任!」
「…あれ、どうしたの?」
追いかけてきた私に驚いたような顔で見つめてそう言った。
「…あの、さっきはありがとうございました。清水主任が先に言ってくれなかったら、私が怒鳴ってました」
私の言葉に、清春がクスッと笑う。
「…だと思った」
「…ぇ」
「…江藤さんは何でも完璧過ぎるんだよ。もっと肩の力を抜いて。怒るのは上司の仕事。怒りたくなったら、俺に言って。江藤さんを悪者にはしたくないから」
そう言うとニコッと笑って、エレベーターに消えて行った。
…あー、やっぱり好きだな。と、思わずにいられなかった。
今日も、事務処理が多く、あくせくと働いた。…ふと、向かいの女子社員に目が行くと…。
仕事もしないで、携帯をいじっている。カチンときた私は、その子に喝を入れようと立ち上がろうとしたが、誰かが私の肩を掴んで座らせた。
パッと振り返ると、そこには優しい笑みを浮かべた清春の姿が。
清春は、向かいにいる女子社員のデスクの上に、ドサドサっと、書類の束を置いた。
勿論、女子社員は目を丸くしている。
「…これ、書類の整理お願いしますね」
「…これ、全部ですか?」
「そうですよ。なんだか暇そうなので、よろしくお願いします」
にこやかにそう言った清春は、何事もなかったかのように、自分のデスクから鞄を取ると、ボードの自分の名前を裏返し、『外回り』と書くと、オフィスを出て行く。
私は慌ててそれを追いかけた。
「…清水主任!」
「…あれ、どうしたの?」
追いかけてきた私に驚いたような顔で見つめてそう言った。
「…あの、さっきはありがとうございました。清水主任が先に言ってくれなかったら、私が怒鳴ってました」
私の言葉に、清春がクスッと笑う。
「…だと思った」
「…ぇ」
「…江藤さんは何でも完璧過ぎるんだよ。もっと肩の力を抜いて。怒るのは上司の仕事。怒りたくなったら、俺に言って。江藤さんを悪者にはしたくないから」
そう言うとニコッと笑って、エレベーターに消えて行った。
…あー、やっぱり好きだな。と、思わずにいられなかった。