ドSな王様ひろいました⁈
泣き過ぎて、自分で収拾がつかなくなった私はひとしきり泣くと、時間が経つと共に、ようやく、落ち着きを取り戻した。
「…落ち着いたみたいだな」
「…」
涙目のまま、瀬名を見上げれば、困ったような笑みを浮かべた。
「…まず、俺とどこで会った?」
「…会社の前」
「…悪いが俺は、仕事で遠方に出張で、空港から直接ここに来たから、春香には会ってない」
「…じゃあ、あれは誰?」
「…そいつの何か分かる特徴とかは無いのか?」
「…あ」
「…ん?」
「…一条社長って呼ばれてた…それから、ネクタイの色が違う…よく見れば、スーツの色もちょっと違う。でも、顔は瓜二つだったの」
困惑気味に答えれば、瀬名は、大きな溜息をついた。
「…多分、それは、間違いなく俺じゃない。他人の空似だ。俺の名前は、市原瀬名だって、言っただろ?この俺が、一条コーポレーションの社長な訳がないだろ?」
「…でも、顔が」
「…他人の空似だ。本当にそれは俺じゃない」
「…」
「…俺は、春香を知らないはずないだろ?それにブス女だなんて、ただの一度も思った事はない。お前は綺麗だよ」
そう言って微笑まれ、褒められ慣れない私は、頬を赤らめ、目を泳がせた。
「…信じていいのね?」
「信じていい。俺は、お前の王様なんだから」
「なっ!私は瀬名の召使いじゃないっての!」
そう言って怒れば、瀬名が、クスッと笑う。
「やっと、いつも通りの春香になったな」
…瀬名は、私の機嫌を直そうと言ってくれたみたいだった。
私は困ったように笑って、ゴメン、疑ってと謝った。
「…落ち着いたみたいだな」
「…」
涙目のまま、瀬名を見上げれば、困ったような笑みを浮かべた。
「…まず、俺とどこで会った?」
「…会社の前」
「…悪いが俺は、仕事で遠方に出張で、空港から直接ここに来たから、春香には会ってない」
「…じゃあ、あれは誰?」
「…そいつの何か分かる特徴とかは無いのか?」
「…あ」
「…ん?」
「…一条社長って呼ばれてた…それから、ネクタイの色が違う…よく見れば、スーツの色もちょっと違う。でも、顔は瓜二つだったの」
困惑気味に答えれば、瀬名は、大きな溜息をついた。
「…多分、それは、間違いなく俺じゃない。他人の空似だ。俺の名前は、市原瀬名だって、言っただろ?この俺が、一条コーポレーションの社長な訳がないだろ?」
「…でも、顔が」
「…他人の空似だ。本当にそれは俺じゃない」
「…」
「…俺は、春香を知らないはずないだろ?それにブス女だなんて、ただの一度も思った事はない。お前は綺麗だよ」
そう言って微笑まれ、褒められ慣れない私は、頬を赤らめ、目を泳がせた。
「…信じていいのね?」
「信じていい。俺は、お前の王様なんだから」
「なっ!私は瀬名の召使いじゃないっての!」
そう言って怒れば、瀬名が、クスッと笑う。
「やっと、いつも通りの春香になったな」
…瀬名は、私の機嫌を直そうと言ってくれたみたいだった。
私は困ったように笑って、ゴメン、疑ってと謝った。