ドSな王様ひろいました⁈
「よく飲めました。…ほら、早く布団に入って。その調子だと、一晩寝たら、熱も下がって明日には自宅に帰れるよ」

そう言いながら、私はイケメンを寝かせると布団を被せた。

「今は、寒い?それとも熱い?」
「…熱い、かな」

「そう、じゃあ、冷えピタ持ってくるね」

そう言って立ち上がると、カップを洗い、冷蔵庫から冷えピタを取るとイケメンのおでこにそれを貼った。

冷たかったのか、一瞬顔を歪めた。…そんな顔までカッコいいとか、イケメンは違うな。

…ところで、私は何処で寝ようかな?

次はそんな疑問が頭に浮ぶ。…一人暮らしの部屋に、客用の布団はない。兄貴は泊まりに来るが、冬でもコタツの中で寝ちゃうヤツなので、買う必要もなく…

…仕方ない。一晩くらい、私もコタツで寝るか。

そう思い立ち、コタツの中に入ろうとした。

「…まさか、そこで寝る気?」
「そうだけど?」

「…風邪引くだろ?」
「…」

誰のせいで、ここで寝る羽目になっているのか、わかってますか、イケメン君?

ちょっと、イケメンを睨んでしまった。

ポンポン?何故か布団を叩くイケメンに、首をかしげる私。

「…察しが悪いな。あんたもここに入れ」
「い!いいわよ!あんたの風邪が移るの嫌だから、ここでいい」

私の答えにムッとした顔をしたイケメンは、強引に私をベッドにひきづり込んだ。

「…あんたじゃない。瀬名(せな)だ」
「…それ、あんたの名前?」

色々驚きつつ問いかけると、イケメン…瀬名は頷いた
< 4 / 44 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop