正義の味方に愛された魔女4
「……いい人たちですね。あの人たちと一緒なら新しい会社もうまく行くと思います」
「沙耶に言われると、本当に、そうなる気がして、嬉しいな」
《隼人さん、傷にさわるから、ちょっとお話お休みしよう?》
沙耶は隼人の手を取ってベッド脇に座った。
「……だけどこれじゃ、俺は沙耶の心が、聴こえても、沙耶が、訳わからないだろ?」
《いいの》
あ……。
今日はまた、一大決心してきたんだね…。
《隼人さん……じっとしていてね。
きっとバレバレだけどね》
はいはい、どうぞ。なんかワクワクするんだけど。
「ちょっと、目をつぶってみて?」
「ん?なに?」
どーぞー。
隼人は唇に覚えのある柔らかさを感じて目を開けた……。
「……ねぇ、顔……真っ赤だよ?
沙耶からして、くれるなんて、本当にこれ、怪我の功名だな……」
「怪我してなくても、今度から、したい時にすることにしたの。
隼人さんも、だんだん、したいことが出来るように」
うーっ。この子はまったく…。
「ありがとう」
沙耶といると俺まで純粋でいられる気がする。
本当に、この出会いに感謝しているんだ……。