正義の味方に愛された魔女4
隼人の事件を担当している朝川さんに、店での菜摘さんとの会話を伝えた。
部下さん達は力の事を知っているので、さらにその先も聞くけれど、
視えた情報の報告書は極秘扱いで打ち込むことになっている。
「ゆうべは隼人の分も二重報告書で面倒だったでしょう?」
「いえいえ、百合さんで慣れてますから。
怪我をしているのに淡々と説明してもらって、まとめやすかったですよ?」
「そうそう、
私は『○○な感じに思っていた』とか表現するけど、
あの子は『○○的な感情が視えた』とか…表現が固いんですよ」
「ははは…。そうですね、同じものを見ても、伝え方に個性が出ますね、興味深いです」
「論文でも、書きます?」
「やめてくださいよ面倒臭い。
あ、ボス、報告書できました」
「あー。ごくろうさん。供述に食い違いもないし、逮捕状もすぐ下りて、早いうちに送検だろうな」
「龍二…菜摘さんは、どうしてる?」
「情緒不安定になってるな。
百合や沙耶ちゃんが煽った訳じゃないぞ?
いずれストーカー化して実害が出るかも知れなかったし。
そっちのほうが厄介だろう?
気にするな」
「龍二が前に言ってた通りになってたかもしれないね。
彼女、もっと自分に自信を持てば、人も信じられるようになると思うけど…」
「心配してるのか……まったく百合らしいよな。
今は冷静にそういう話は出来そうにない。
さっき、郷里から親御さんが見えて、泣きついて、わめき散らしてた。
心療内科にかかるかもな…。
百合は被害者家族だからこの件はノータッチだ。
俺も本来そのほうがいいんだ……被害者は息子だぞ」
「そっか。そうだよね。
今、私が視てもこれ以上なにも変わらないしね。
彼女、気持ち悪がってたから、話したく無いよね」
「気持ち悪がってた?」
「うん。狂言を見破られたり、沙耶ちゃんに対する印象を言い当てられたり、ショックだったのよ」
「暴露されて困るような事を企んでるから気持ち悪いんだろう?
清廉潔白なら、百合を気持ち悪いと思う奴なんか居るわけない!」
「龍二、感覚が普通の人とズレてきてるよ……。嬉しいけど。
ありがとう」
部下さん達は力の事を知っているので、さらにその先も聞くけれど、
視えた情報の報告書は極秘扱いで打ち込むことになっている。
「ゆうべは隼人の分も二重報告書で面倒だったでしょう?」
「いえいえ、百合さんで慣れてますから。
怪我をしているのに淡々と説明してもらって、まとめやすかったですよ?」
「そうそう、
私は『○○な感じに思っていた』とか表現するけど、
あの子は『○○的な感情が視えた』とか…表現が固いんですよ」
「ははは…。そうですね、同じものを見ても、伝え方に個性が出ますね、興味深いです」
「論文でも、書きます?」
「やめてくださいよ面倒臭い。
あ、ボス、報告書できました」
「あー。ごくろうさん。供述に食い違いもないし、逮捕状もすぐ下りて、早いうちに送検だろうな」
「龍二…菜摘さんは、どうしてる?」
「情緒不安定になってるな。
百合や沙耶ちゃんが煽った訳じゃないぞ?
いずれストーカー化して実害が出るかも知れなかったし。
そっちのほうが厄介だろう?
気にするな」
「龍二が前に言ってた通りになってたかもしれないね。
彼女、もっと自分に自信を持てば、人も信じられるようになると思うけど…」
「心配してるのか……まったく百合らしいよな。
今は冷静にそういう話は出来そうにない。
さっき、郷里から親御さんが見えて、泣きついて、わめき散らしてた。
心療内科にかかるかもな…。
百合は被害者家族だからこの件はノータッチだ。
俺も本来そのほうがいいんだ……被害者は息子だぞ」
「そっか。そうだよね。
今、私が視てもこれ以上なにも変わらないしね。
彼女、気持ち悪がってたから、話したく無いよね」
「気持ち悪がってた?」
「うん。狂言を見破られたり、沙耶ちゃんに対する印象を言い当てられたり、ショックだったのよ」
「暴露されて困るような事を企んでるから気持ち悪いんだろう?
清廉潔白なら、百合を気持ち悪いと思う奴なんか居るわけない!」
「龍二、感覚が普通の人とズレてきてるよ……。嬉しいけど。
ありがとう」