正義の味方に愛された魔女4
8 逆恨み
事件の翌日は、何事もなかったように始まり、
沙耶ちゃんに話すと、
『昨日の今日でどうしてそんなにいつも通りなんですか?』
と驚愕していた。
だって心身ともに、なに事もなく済んだのだから…。
彼女はさっそく防犯ベルの業者を調べて手配していた。
「百合さんを連れ出した人がまだ捕まっていないんじゃ、安心できないじゃないですか!」
それは、そう…なんだけど…。
店内でベルが鳴っても、沙耶ちゃんと私しか居ないし。
ご近所さんが騒音に気付く程度だろうな…。
閉店後に食品の買い出しに出掛けた先で同年代と思われる女性に声をかけられた。
「『Voice of hart』の店長さんですよね?荒川さん…でよかったですよね?」
お客様かな?
おかしいな、顔を覚えてない……だいぶ昔のお客様?
それにしては『内田』とは言われなかったし…。
物覚えが悪くなってきたのかしら…。
「ええ、そうです。うちのお客様で……?」
「いいえ、確かめただけよ」
その女性は私の腕を掴むと、最近見たばかりの拳銃を周りに気づかれないように突きつけて、
「これから遠出するからね。
電話は預かっておくわ」
商品の入ったカゴを通路に置かされて電話を奪い取られたあと、すぐに電源を落とされ店の出口に向かわされた。
沙耶ちゃんに話すと、
『昨日の今日でどうしてそんなにいつも通りなんですか?』
と驚愕していた。
だって心身ともに、なに事もなく済んだのだから…。
彼女はさっそく防犯ベルの業者を調べて手配していた。
「百合さんを連れ出した人がまだ捕まっていないんじゃ、安心できないじゃないですか!」
それは、そう…なんだけど…。
店内でベルが鳴っても、沙耶ちゃんと私しか居ないし。
ご近所さんが騒音に気付く程度だろうな…。
閉店後に食品の買い出しに出掛けた先で同年代と思われる女性に声をかけられた。
「『Voice of hart』の店長さんですよね?荒川さん…でよかったですよね?」
お客様かな?
おかしいな、顔を覚えてない……だいぶ昔のお客様?
それにしては『内田』とは言われなかったし…。
物覚えが悪くなってきたのかしら…。
「ええ、そうです。うちのお客様で……?」
「いいえ、確かめただけよ」
その女性は私の腕を掴むと、最近見たばかりの拳銃を周りに気づかれないように突きつけて、
「これから遠出するからね。
電話は預かっておくわ」
商品の入ったカゴを通路に置かされて電話を奪い取られたあと、すぐに電源を落とされ店の出口に向かわされた。