正義の味方に愛された魔女4
「あのさ、慎二。
荒川、ほんとに殺っちゃうの?
たまたま捕まえたのがアイツだっただけじゃない。
検事のほうが酷かったよ?裁判で容赦なかった…」
「検事の星野も別の日に殺るさ。順番、順番」
えー、検事さんも狙ってるの?
反省は……してないの?
「ねえ、高橋さんに聞いてもいい?」
「何だよ」
「あなたが昔、殺しちゃった人に対して、今どう思ってるの?」
「殺しちまったのは……悪かったと思ってるさ。だから長いこと入って反省してたんだ」
「そうなんだ……あ、ロープ緩んできたみたいだから縛り直した方が良くない?」
そろそろ触らないと視えないよね。
「あ……そうか?
……よし、これで大丈夫だろ?」
《腕にもそんなに食い込んでないはずだ》
へー。痛くないように気を遣ってくれるのかぁ。
本当に反省はしてるんだね…。
「人殺しはいけなかったと思ってるのに、これからまた二人も殺すつもりなの?」
「あれは、殺さなくてもいい奴だった。
でも荒川と星野は殺る」
「死んでもいい人間なんていないよ。
死ぬのを決めるのは、人間じゃないよ…」
「藤波思想でも……まぁ、いいや。
あんたに言っても解らない」
「あ、そうそう。
辰彦さんは、あなたがこれから二人を殺そうとしていることを知ってるの?
どう思ってるのかな?」
「辰彦さんって……あんた、藤波さんの知り合いなのか?
ヤバイなそれは……。
俺の計画は組織には関係無いし言ってない。
多分、やっちゃいけないことだ。
なあ、あんたは藤波さんとどういう関係なんだ?」
「ん?辰彦さんと私はお友達。
百合ちゃんって呼んでくれるよ」
「ヤバイ…絶対マズイぞ。
バレたら追放だな。いや、消されるか…?
藤波さん、これからムショに入るよな?
顔あわせなくて済むよな。
何年くらいだ?」
「うーん……判らない。
私ね、立原由香さんのマンションでコーヒー飲んでお話してただけで、
拉致監禁なんかされてる気分じゃなかったのよ?
辰彦さんの計画も失敗に終わったみたいだし。
だからそんなに重い刑じゃないと思う」
「冗談だろ……?」
組織の他人にとって辰彦さんの存在は大きいんだね……。
ちゃんと知りもしない思想に救われる、なんてこと、あるかしら………。
荒川、ほんとに殺っちゃうの?
たまたま捕まえたのがアイツだっただけじゃない。
検事のほうが酷かったよ?裁判で容赦なかった…」
「検事の星野も別の日に殺るさ。順番、順番」
えー、検事さんも狙ってるの?
反省は……してないの?
「ねえ、高橋さんに聞いてもいい?」
「何だよ」
「あなたが昔、殺しちゃった人に対して、今どう思ってるの?」
「殺しちまったのは……悪かったと思ってるさ。だから長いこと入って反省してたんだ」
「そうなんだ……あ、ロープ緩んできたみたいだから縛り直した方が良くない?」
そろそろ触らないと視えないよね。
「あ……そうか?
……よし、これで大丈夫だろ?」
《腕にもそんなに食い込んでないはずだ》
へー。痛くないように気を遣ってくれるのかぁ。
本当に反省はしてるんだね…。
「人殺しはいけなかったと思ってるのに、これからまた二人も殺すつもりなの?」
「あれは、殺さなくてもいい奴だった。
でも荒川と星野は殺る」
「死んでもいい人間なんていないよ。
死ぬのを決めるのは、人間じゃないよ…」
「藤波思想でも……まぁ、いいや。
あんたに言っても解らない」
「あ、そうそう。
辰彦さんは、あなたがこれから二人を殺そうとしていることを知ってるの?
どう思ってるのかな?」
「辰彦さんって……あんた、藤波さんの知り合いなのか?
ヤバイなそれは……。
俺の計画は組織には関係無いし言ってない。
多分、やっちゃいけないことだ。
なあ、あんたは藤波さんとどういう関係なんだ?」
「ん?辰彦さんと私はお友達。
百合ちゃんって呼んでくれるよ」
「ヤバイ…絶対マズイぞ。
バレたら追放だな。いや、消されるか…?
藤波さん、これからムショに入るよな?
顔あわせなくて済むよな。
何年くらいだ?」
「うーん……判らない。
私ね、立原由香さんのマンションでコーヒー飲んでお話してただけで、
拉致監禁なんかされてる気分じゃなかったのよ?
辰彦さんの計画も失敗に終わったみたいだし。
だからそんなに重い刑じゃないと思う」
「冗談だろ……?」
組織の他人にとって辰彦さんの存在は大きいんだね……。
ちゃんと知りもしない思想に救われる、なんてこと、あるかしら………。