毒舌男子の偽彼女


「ここがお前の部屋。俺隣だからなにかあったら呼んで。」


「うん。」



目を合わせてくれない。


気まずい雰囲気。

逃げたい。


「ごめん。私なんかで。」


「別にいい。気にしてないから。」



嘘だ。


絶対。


すっごく不機嫌そうな顔してるし。


さっき最悪って言ったじゃん。



  ー―ズキンっ――



さっきとは違いドキドキしない。


針が刺さったかのように胸が痛い。


苦しい。

こんなんで、やってけるのかな…?
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