毒舌男子の偽彼女


「ぅっ…。きら…われてたん……っんだ。」



私が泣いていると誰かが背中にブレザーをかけてくれた。

誰?

あったかい。


温もりを感じる。


あんな人とは違う。


冷たくなくて、暖かい…。



「大丈夫ですか?」



誰…?


顔をあげると黒髪にシンプルで着飾らない優しそうな男の人がいた。



「うぅ…ひっく…ぅっ…」



その優しさに思わず涙腺がゆるんでしまう。

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