毒舌男子の偽彼女


でも………っ。


でも……。


振り返った時に見えたのはまぎれもなく玲央本人だった。



玲央は私に近づいてくる。


今、会いたくない。


ふっきった心に芽生えてしまうから。


嫌われて終わりたいよ。




「………っ来ないでッ!!」



玲央は私の心を傷つけるだけ。



必死に言い聞かせる。



来ないでと言ってもズカズカ歩いてくる。



そしてとうとう私は捕まった。
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