毒舌男子の偽彼女
刃物を刺されたように痛い。


(ためっ泣いちゃダメ。)


そう思ってもいうことなんて聞いてくれなくて。


涙腺がゆがむ。


視界がボヤけてしまう。


あぁなんで私こんなに馬鹿なんだろ。


へらっと笑うと抱きしめられた。


すぐに誰か分かる。


彼だ、


名を知らない彼。


彼の胸の中で泣き崩れてしまった。



あぁ、さよなら。


私の初恋…。
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