桜前線
僕を拒絶する現実
いつの間にか気が遠くなっていた僕は小鳥の鳴き声で目を覚ます。
外は眩しいほどの晴れだ。
つい目をつぶってしまうほど、太陽は明るく照っている。
清々しくなるはずのこんな天気さえ、春を思わせるというだけで僕を責め立てた。
水溜りにも晴花との思い出、今日みたいな快晴にも晴花との思い出がある。
僕に逃げ場などなかった。
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