セシル ~恋する木星~


翌週になった。
電話が鳴るたびに、セシルはドキドキしていたが、なかなか山口からはかかってこなかった。

木曜日の夕方になって、ようやくかかってきた。

「セシィ、遅くなってごめん」

「忙しかったんですか」

「うん。日本にいるうちにいろいろやることとか、結構あって」

「そう」

「どうしたの?」

「ううん、別に」

「なんか今日は元気ないみたいだけど」

「そんなことないです」



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