セシル ～恋する木星～

ほどなくピルスナーグラスに注がれた生ビールと、突き出しの枝豆が運ばれて来た。

「乾杯」

「乾杯」

グラスを軽く合わせて、微笑み合う。
ビールはちょうどいい冷え加減で、喉にとても気持ちよく入っていった。

「美味しい」
思わず声に出るセシル。

「やっぱり、イケるクチなんだね？」

「まぁ、もともと嫌いじゃないですし……。そういえば、山口さん、この前は運転してたからウーロン茶だったんですよね？」

「うん。もともと俺は弱いほうだから……」