気まぐれな詩
巡る季節
 出会いは春。

 桜が散る中で、彼女は立っていた。

 真新しい制服を靡かせながら、桜を見上げている。


 風が吹いてピンクの花びらが降り注ぐ。


 彼女はくるくると回り始めた。その際、彼女の満面の笑みが垣間見れた。


 それなのに、僕に全く気付いてない。


 膝まで伸びたスカートがふんわりと広がる。


 桜吹雪で踊る彼女は額縁の向こうに存在しているみたいだ。


 鼓動が高まっていく。



 その時、僕の初めての恋が芽吹いたんだ。
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