気まぐれな詩
 朝から体がだるい。

 熱を測ったら三十九度もあった。
 どうやら、彼女を泣かしたことで罰が当たったらしい。


 学校に休みの連絡を入れて布団に潜る。
 家にはだれもおらず、静けさも増して自分のいる空間だけが切り離されているような気分だ。

 ぞくっと寒気が襲う。風邪のせいか、それともただ寂しいだけなのか。


 僕は無性に悲しくなって、泣きたくなった。
 でも、泣いたりしたらカッコ悪いと思って下唇を嚙み締めて我慢する。


 こんな時でも男らしくしようとしている自分が虚しくて情けない。


 無理矢理でも寝ようとすると、瞼の裏に彼女の姿が浮かび上がる。
 あれからずっと、彼女に会ってない。


 嫌われても仕方がないと思う。
 たとえ僕以外の男に抱かれたとしても、仕方がないと割り切るしかない。


 平気だと自分に言い聞かせているのに、心の奥底から悲しみが湧き立つ。
 必死になって感情を押し殺す。
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