唄姫
どうして?

どういう事なの………?


僕は、耳を塞ごうとした


『聞かなければならない事なんだ』



そう思っても、反比例してしまう、行動



「イツキ君……、聞いて……」

いつもの声の、香保里サン



「東京で……、私はずっと、ある人の愛人だったの………」


歌を歌って行く為に、仕方がなかったと、香保里サンが言う…



そんな時、僕の父親に出会ったと……


「もう、若くもないし……、疲れ果ててしまっていた私に、貴方のお父さんは……
『もう、頑張らなくて良い』
って、言ってくれた…………」



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