唄姫
最後に


「家族を傷付けた、だから全部、俺が悪かった……。すまない………」


そう言って


父親は、頭を下げた




みんな、黙っていた






「…後は…、二人でちゃんと話せョ………」
しばらくの沈黙を破り、僕は言った





僕は


天井を見つめたまま


香保里サンを想う



出直しが出来ると思って来た、この町で……


また、傷付いて


出て行くなんて………



僕は


どうしても香保里サンをとめたくて



raveに向かい



走り出していた………



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