唄姫
いつも明るい塚原の

どうしようもない様子に

みんなが黙った


「俺は、どーしたらイイかなぁ……?」
と塚原


「……」
気の利いた言葉も言えない僕…


「相手の男と、話すしかないだろう…。お前の事は、それからだ…」
と大嶋


「……そうだな…」


こんな塚原

見た事ない………



僕達は

もう夏が始まっていて

浮かれて歩く人達を、黙って見ていた



ふと気が付くと



店の中には、あの“スターダスト”が流れているだけ………



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