唄姫
“ヤマト屋”は、地元でも昔からある“海の家”で、いつも忙しく、日曜日には“大入”が出る事もあった


1人、1000円


それでも僕達には

嬉しい“臨時収入”だ


塚原と大嶋は、厨房で作り物を担当していて

僕は、かき氷や飲み物を売る担当


「高橋樹さんですか?」

年齢は同じくらいだと思う


「……そうですケド?」


「これ…、読んで下さい…」


「……はぁ…」


封筒を受け取った


自慢じゃないケド


毎年、こんな事がある


だから、あまり深くは考えずに、エプロンのポケットにしまった



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