唄姫
僕は


逃げ出した


どうして良いか分からず


その場から、走り出していた



ウエットスーツに着替え


何も考えず、沖に向かう



なんか………


嫌だ



理由を聞かれても


上手く言えないケド



香保里サンが、違う人の様に見えてしまう………


僕は、何度も何度も


波に乗った



『僕の香保里サンが………』


そう思った時


初めて、気が付いた




僕は



香保里サンが好きだという事に……



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