天狗に愛されて


『気紛れで結構!
貴女の能力…使わせて頂きます!!』


まだ消防車も来てない。

火を消すなら力を貸して貰うしかない!!


〈それでは…貴女が私を誘って。〉


水妖が私に手を差し出す。

その手を取り、言霊を発する。


『我に手を貸し水妖よ。

その力で炎を打ち消せ!!』


〈お任せあれ。
ふふ、あんな炎など一瞬ですわ!〉


水妖が空気中から水を創り出し、
炎に向かって大量の水を降らす。


ジュアッ!


「火が!消えていく!!」

「奇跡だ!」

「消防車が来たぞ…き、消えてる!?」


来るの遅いっつーの……。


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