天狗に愛されて
『凄い階段…先が見えないんですけど?』
〈大昔に造られた社だからネ。
オイラが居るからって油断するなヨ?〉
『分かってる。』
あちこち黒い妖が浮遊していて、
触れただけでも邪気にあてられそう。
用心しながら長い石段を登る。
『……ん?』
登る足を止め、ジッと見つめる。
〈これは…結界が張られていネ。
それも強力ナ。〉
『でも、
誰が…「そんなの社の主に決まってるだろ。」!?』
「よお、お前もここに来たのか。
……相変わらず妖付きとはな。」
塞…。