天狗に愛されて


「……陣、間違ってねぇーよな。」


『失礼な事言わないでくれる!?
アンタ達より勉強してるわよ!!!!』


本当に失礼な奴!ありえない!!


バキッ!


苛立ったからチョークが折れてしまった。


〈どうやら入られたくないようダネ。〉


『でも、その穴を封じ直さないと
この状態は流石に危険でしょ。

視えない人まで危害が及ぶ。』


この前のバスも前兆だった…とか?

うーん…妖の気配感じなかったけどなぁ。


結界を背に考えていると、


「譲葉!!」


グイッ!


『……え?』


塞が私に触れる前に
何か強い力で後ろに引っ張られた。


< 109 / 316 >

この作品をシェア

pagetop