天狗に愛されて
『人を守る神が自ら堕ちたと言うの!?』
〈人を…守る?〉
ズアッ!
神様の胸の辺りに黒い穴が現れる。
まさか…あれが?
てっきり空間の歪みかと思っていたのに
神、本体に封印したの!?
〈そなたら人間は我に人の世と妖の世が
交わらぬようこの穴を封じた。
神に拝み、災いを避ける。
「この世の為にと」述べながら…。
しかし、やがて飽いて捨て置いたのだ!〉
大昔と違って妖を視る人が居なくなったから。
痛い程に妖の想いが流れ込んでくる。