天狗に愛されて
「おいおいおい…。」
『害のない妖まで祓うつもり?
それは人としてどうなのかしら〜??』
〈一度助けてやったんだ、勘弁しておくれヨ。〉
そうだった、あの窓ガラスの破片。
蛇太郎が結界を張ってくれたから
あの程度で済んだんだ。
『あれって本当にアイツがしたのかな……。』
「アイツって誰だ。」
『さぁ〜?誰の事でしょう。
蛇太郎、帰ろ!』
〈やれやれ、ヒヤヒヤする一日だったヨ。〉
本当よ。
穴が塞がらなかったら今頃地獄と化してたかも。