天狗に愛されて
塞side
「譲葉!!」
" 最低ね……コイツらもアンタも。 "
そう言った譲葉の表情が泣きそうだった。
違う。
俺はそんなつもりで言ったんじゃないんだ。
「アレと居ては汚れが感染りそうだ。」
「塞様、なりませんぞ!」
なんでだ、なんで譲葉と居ては駄目なんだ?
アイツが何したって言うんだ。
小さい頃から本家の人間は譲葉を毛嫌いする。
" 妖力が高いのがそんなに気に入らない? "
譲葉の妖力は俺よりも断然上だ。
本家の人間より宗家の人間の方が高いなんて
今迄無かったらしい。
でも、本当にそれだけが原因なのか??
塞sideEND