天狗に愛されて


〈今の…言霊カぁ。
どーりで力が強いと思ったらアンタ祓い人ダ?〉


『だったら…何よ。』


嘘でしょ…あんまり効いてない。


〈アタイらを封じた祓い人が憎イ!!
一滴も残らない位に吸い付くしてヤル!!!!〉


『ッ…我、その手を求む…〈唱えさせナイ!〉』


駄目、間に合わない!!


ガキィン!!


〈!?〉


〈……オレの庭でなーにしてんのかな?〉


私の前に居たのは、
鉤爪を刀で受け止める天狗だった。


< 161 / 316 >

この作品をシェア

pagetop