天狗に愛されて
〈なきむしちゃん…首、どーしたの?〉
横目で見られ、視線を泳がせる。
『こ、これは……す、吸われて…。』
はい、ごめんなさい。
そんなに呆れた顔で見ないでよー!!!
〈それとその鏡。
微かに妖の匂いがするんだけど?
なーんで
そんな物を持ってんのか聞きたいなぁ。〉
い、言えない。
〈役に立つかもしれない〉って言われて
『持って帰りました!てへ(´>∀<`)』なんて。
絶対、怒られる!!
〈アハハ!すっごい動揺してるネ??
どうやら持って帰ったらしいヨ?〉
覚がお腹を抱えて爆笑してる。
〈へぇ〜……。〉
『ゔ……。』
そっか、覚って心が読めるんだった!
自分で言っといて考えずに戦うって
不可能じゃない……?