天狗に愛されて


〈……ハァ…なきむしちゃん、後で説教ネ。
とりあえず今は下がっといて。〉


『はい……。』


祓い人が妖に守られるなんて、
塞にバレたらまたドヤされる……。


〈……フゥ〜ン?
アンタ達って奇妙な関係なんだネ!

妖が人間を守るなんテ。〉


ゾクッ……


〈人間は嫌いダ。
アタイ達を封じた祓い人…全てガ!!!〉


殺意のせいで木々が騒めき、
冷たい空気が身を震わす。


〈厄介だな〜(笑)
これで四方の内の二つが朽ちた。

そのせいでアイツの力が増してる。〉


四方の内の二つ……?


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