天狗に愛されて
〈キャハ!!アタイに傷を負わせたのは
アンタが初めてヨ!〉
何故か楽しげに笑う覚に眉を寄せる。
『魔性の部分が…。』
暴走してんねぇ〜。
〈長期戦は避けたいから手短に頼むヨ〜。〉
〈堅い事言わないでヨ!
折角、力が戻って気分も良いだよネ♡
でもね、でもネ?
アタイを倒すなんて出来ないヨ♪〉
見ると、いつの間にか頬の傷が治ってる。
『どういう事?
治癒能力を備えてる妖なんて聞いた事も……。』
〈……ふーん、成程ネ!
でもさ?消滅しない妖なんて聞いた事もないから
なんか仕組みがあるんでしょ??〉
例えば、どっかの部位を壊せばとかネ?
〈ヒッ!?〉
飛び回る覚を風を操って捕らえた。
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