天狗に愛されて


〈キャハ!!アタイに傷を負わせたのは
アンタが初めてヨ!〉


何故か楽しげに笑う覚に眉を寄せる。


『魔性の部分が…。』


暴走してんねぇ〜。


〈長期戦は避けたいから手短に頼むヨ〜。〉


〈堅い事言わないでヨ!
折角、力が戻って気分も良いだよネ♡

でもね、でもネ?
アタイを倒すなんて出来ないヨ♪〉


見ると、いつの間にか頬の傷が治ってる。


『どういう事?
治癒能力を備えてる妖なんて聞いた事も……。』


〈……ふーん、成程ネ!

でもさ?消滅しない妖なんて聞いた事もないから
なんか仕組みがあるんでしょ??〉


例えば、どっかの部位を壊せばとかネ?


〈ヒッ!?〉


飛び回る覚を風を操って捕らえた。


天狗sideEND


< 167 / 316 >

この作品をシェア

pagetop