天狗に愛されて


『す、凄い……。』


あの覚を軽くあしらうなんて……。


〈さぁーてと?弱点はどこかな〜♪〉


覚の周りを旋回しながら弱点を探る天狗。


〈は、離してヨ!!〉


〈んー?何を焦ってんの??
あれ?オレの予想当たっちゃった??〉


ニヤニヤと口に手を当てて笑う天狗を見て、
いつもと変わらないなと呆れる。


ズキッ!


『痛っ!』


首を触ると血がべトリと付く。


……これ…私、大丈夫かな。

なんか、段々…意識が遠退いていく様な……。


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