天狗に愛されて
覚side
〈へぇ〜?立派な角だねぇ。
上手く隠してるつもりだったんだろーけどサ?
妖気をそこ一点に集中させちゃバレバレ♪〉
カツン!
何度も角に刀を当てないでヨ!!
〈幾ら弱点を見抜いても折れやしないヨ!
アタイはあっち側で長い時間生きてたんダ!!
そう簡単に消滅出来ないヨ!!〉
〈……うーん、確かに無理だねぇ〜…。〉
その言葉を聞いて口元が緩む。
この天狗が神格だってアタイに勝てっこなイ。
〈オレは無理だけど、
あちらさんならどーかなぁ?〉
天狗が空に向かって指を差した。