天狗に愛されて
〈はい、ここで質問☆
あちらさんとはだーれでしょ!!〉
あ、あれハ……。
ゴロゴロ……
雷鳴が鳴り響き、
アタイは瞬きをするのも忘れた。
〈答えは麒麟ちゃんでした♪〉
〈あ、ありえなイ!!
天狗風情が神獣の長を従わせるなんテ!!〉
幾ら神格でも天と地に居る妖とは
同じであって決して同じではない。
〈んー?〈従わせる〉…?いーや、違うネ。
麒麟ちゃんは雷を操るだろ?
さて、ここでまた質問☆
雲を運ぶのはなーんだ♪♪〉
刀を鞘に収め、
楽しそうにアタイを見る天狗が恐ろしくなった。
覚sideEND