天狗に愛されて


『うーん…。』


本家の連中はいけ好かないから会いたくない。
でも、この声の正体を突き止めたい…。


『あ、呪符があるじゃん!』


ポケットから姿を消す呪符を取り出して、
手首に巻き付ける。

これで他の人達には見えない。


キシッ…


「ん?何か物音しなかったか??」


「そうか?」


足音は聞こえちゃうんだけどね!?
それは、ハラハラドキドキ!


なんとか難関を乗り越え、
着実に声の方へ近付いて行く。


『声はここ…からよね?』


壁の向こうから聞こえる。


ゴゴゴゴ…


手当り次第に押してみると、隠し扉が開いた。


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