天狗に愛されて
呪いの正体
それから彼女は季節を巡る度に私に近付いた。
『…ここまで来ると驚かないなぁ〜。』
顔がくっ付きそうな程の距離で見つめる。
「母様…いつ戻って来るんだろう。
今日は私の誕生日なのに……。」
誕生日?
時間の流れが破茶滅茶だから
今が何月何日かがサッパリ分からない。
『まぁ、誕生日にしては
相応しくない場所だけど…。』
私と彼女が居るのは
ありえない量の札や結界が張られた部屋。
何、この部屋。
ホラー感満載なんですけど…。