天狗に愛されて
塞side
「譲葉!!」
屋敷を飛び出す背中は俺が知る譲葉じゃない。
でも、中身は変わっていない筈だ。
「塞、あの娘の後を追いなさい。
私はこの屋敷から出る事は許されないので。」
「……言われなくてもそうするさ。」
自分の父親なのにどうして違和感があるのか。
それに、さっきの話はなんなんだ?
封印?礎?もう訳分かんねぇーよ!!
突然、妖になった譲葉。
全てが分からない事だらけで困惑する。
先ずは譲葉を探す事が優先と考え、
思い付く場所に走った。
塞sideEND