天狗に愛されて
生贄
ゴゴゴゴ…
『わ!な、何!?』
地面が激しく揺れ動き、
暫くした後ピタりと止んだ。
〈まさか…お師匠様!!〉
『小天狗ちゃん!?』
バサッ!
片翼なのに飛び立つ小天狗ちゃん。
そして、そのままどこかに飛んで行った。
さっき、小天狗ちゃんは〈お師匠様〉って。
天狗に何かあったの!?
『…う……ッ…!』
〈そんな身体じゃ無茶だヨ!
動けたとしても辿り着けナイ!!〉
『天狗は…何をしようとしてるの。
知ってるんでしょ!?』
蛇太郎に詰め寄った。