天狗に愛されて


走り続けた先には数本の分かれ道。


『…どっちに行けば!』


ポウ…


一つの道に狐火が灯る。

周りを見ると、
十の尾を持つ金色の狐が私を見ていた。


『ここを通れば天狗の所に行けるの?』


狐は答えず静かに頷いた。


『ありがとう!』


お礼を言ってその道を走り抜けると、
大きな桃の木が現れた。


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