天狗に愛されて


〈それでは譲葉様の願いが!〉


『…人間になりたいって願い。

確かにそう願ってたけど、
今の私の願いじゃない。』


『切羽』を握り締め、桃の木を見上げる。


『願いは一つ。
この桃の木から天狗を取り返す!

それに、半妖だから半分人間って事でしょ?』


〈譲葉様…分かりました。
僕もお手伝いします!〉


〈オイラ達は仲間に入れてくれないのカイ?〉


〈微力ながら集まれば幾らかマシでしょう。〉


『蛇太郎!カー吉!!』


そして、周りにカラスの群れが居た。


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