天狗に愛されて


〈弥勒は元はアイツと結ばれる為に
神木家に入った。

アイツも…そのつもりだったのサ。〉


『それって!』


お母さんを愛してたって事?


〈だが、皮肉な事にその想い人は
自分がもっとも憎む妖と結ばれてしまった。

弥勒の死後…その妖との間に産まれた譲葉に
矛先が向いてしまったんダ。〉


『可哀想な人ね…。』


" 哀れな娘よ。"


アイツは私をそう言っていたけど、
そこに自分も重ねてた?


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