天狗に愛されて


産声が聞こえる。

鼓動が聞こえる。


我らが哀れな同胞の誕生だ。

謳え、謳え哀れな子の誕生を。


全ての妖が歓喜に満ちていく。

百年に一度生まれ落ちる同胞の誕生を喜び、
十八という短い人生を終える命を嘆く。


産まれた子は運命に抗うだろうか…。


一つの物語が紐解かれる。


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